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アマゾンの思い出 ① ベレーンの街 [ブラジル雑学]

  2000年代のころ、Lobyは仕事の関係で年に数回、パラー州まで行っていました。

パラー州はブラジル北部、いわゆるアマゾン地域に属する州で、州都はベレーン。
面積は 125万平方キロメートル。日本の本州の面積が約22万8千平方キロメートルですから、本州が5個入る計算です。人工は850万人。
アマゾンは熱帯雨林気候なので、湿度は高く、平均気温最高は30度以上(最高気温42度)、最低気温(冬季)でも24度程度とかなり暑いです。


カレー風な「ヴァタパー」。北部の郷土料理の一つ
VATAPA
 

アルミに関連する仕事でしたが、パラー州にはブラジル最大のアルミ精錬量を誇るするアルミ工場があります。

アマゾン地域



 このアルミ精錬工場は、1970年代から日本政府が強力に進めてきた、「資源確保プロジェクト」の一環としてブラジルに建設されたもので、同時期にブラジルに日本政府主導で建設されたメガ資源プロジェクトとして、製鉄工場、紙・パルプ工場もあります(すべて合弁企業)。いずれも当時としては世界レベルの工場規模でした。
 まあ、日本は戦後の成長期を迎えるにあたって、やはり国家戦略的に不可欠な石油、鉄、アルミなどを資源の豊かな外国に求めたわけで、歴史を少しでも勉強された方はご存知のように、太平洋戦争は、米英などによって資源供給の道を絶たれた日本がその活路を中国大陸や南方に求めたことが、その大きな要因なんですよね。
このアルミ製連工場で作られるアルミの半分は日本に輸出されており、あなたが毎日使っているアルミ製のキッチン用品とか、自動車のアルミ製エンジンとかには、この純度の高いブラジル製アルミが使われているかも知れません。


アルミ精錬と言えば、”電気食い虫” として専門家にはよく知られています。
ブラジル政府は、アマゾンの密林のど真ん中にアルミの大工場を建設するにあたって、トカンチンス川の上流300Kmのところに大水力発電所を建設。それがツクルイー発電所です。


完成するまでに8年かかったツクルイー発電所
usina-de-tucurui


 1984年に完成したツクルイー発電所の最大出力は84万KW/時(平均は半分程度)。ちなみに、日本最大の水力発電所、神流川発電所の最大出力は28万Kwで、2018年9月の北海道地震の折に停止した苫東厚真火力発電所(1号機)の出力が30万kWですから、ツクルイーの発電力がいかに大きいか分かるというものです。
そして、”電気食い虫” であるアルブラス工場は、ツクルイー発電所の発電量の何と半分を消費するのだとか… 
それゆえ、現在、日本国内にはアルミ製工場は存在しないのです。
日本の電気料金は高いからペイしないのです。

 ツクルイー発電所の貯水池の面積は2875 km²(平方キロメートル)。
数字だけだとピンと来ないかも知れませんが、琵琶湖(670 km²)の広さの4倍以上と言えば分かりやすいでしょうか。ツクルイー水力発電所の規模の大きさが想像できるというものです。
 これだけの大面積がダムの建設によって水没し、広大なアマゾンの密林を破壊(水没腐敗)し、2万人以上もの住民を強制的に他の場所に移したりと、現在であれば「環境破壊」「居住権無視」「人権無視」と糾弾されマスコミ
にも叩かれるところですが、当時ブラジルは軍事政権の真っ最中。日本の近くの独裁政権国と同じように、問答無用で立ち退かされ、建設されたようですが、


 ツクルイー発電所には一度視察のために(中古の)双発機をチャーターして行ったことがありますが、ベレーン市からサンタレーン市を経由(燃料補給)して往復5時間ほどかかって帰ってきましたが、帰路で熱帯特有のスコールに遭い、密林の上空で強風にグラグラ双発機が揺れたときは、生きた心地がしなかったです。
まったく、大波の中をボートで行くような感じなんですよ…


双発機



    さて、アルミとか発電所とかのわけのわからない(?)話はこの程度で止め、本題に移りましょう。
今回は、パラー州の思い出をベースに、当時撮った写真などで北の都ベレーンや郷土料理について紹介しましょう。

ベレーンし市の人工は150万。
北部ではマナウス市についで第二の都市です。
『ゴムの黄金期』に栄え、賑わった都だけあって、旧市街には格調あるヨーロッパ風の建物が並び(よく保存されています)、植民地時代の要塞もあり、市街にはマンゴーの木が並木として植えられているので、木陰を歩けば結構涼しい街です。

ホテルから見たベレーン市街。遠くに見えるのはパラー川。
ベレーンの町並み



ベレーンで利用していたヒルトンホテル

ベレーン市のヒルトンホテル



『ゴムの黄金期』に建設されたベレーン劇場(1869年完成)
ヒルトンホテルの前の公園内にある。

ベレーンの市立劇場




ベレーンの観光スポット「ベルオペーゾ市場」(要塞から撮影)
ベルオペーゾ





ベルオペーゾ市場の建物の外にもテントを張ったお店がたくさんある
ベルオペーゾ市場





ベレーンの旧市街(Cidade Antiga)

 ベレーンでシダーデ・アンチーガと呼ばれる旧市街は、ベレーンの町が作られた16世紀初頭から19世紀にかけて建設された要塞や当時の御殿(宮殿)、官庁、公邸などから成ります。



ベレーン市の船着き場から対岸の旧市街を見る

ベレーンの旧市街0カザーリオ




旧市街へと続く道。日系人経営のスーパーがありますね。
ベレーンの旧市街






ベレーンの旧市街5





ベレーンの旧市街3





ベレーンの旧市街4





ベレーンの旧市街6


ベレーンの旧市街8



17世紀に建てられたカーザ・ダス・オンゼ・ジャネーラス(Casa das Onze Janelas)
名前から見ると窓が11あるようです。昔は軍関係の建物でした。
ベレーンの旧市街1



プレゼーピオ要塞 (カステロ要塞)



ブラジルがポルトガルの植民地であった時代、ベレーンはいわゆる北の要所と位置づけられていたようで、オランダとかフランスなどの侵略を阻止する目的で要塞が築かれました。


17世紀初頭にその原型が作られたと言われる「プレゼーピオ要塞」(カステロ要塞とも呼ばれる)。
ベレーンの旧市街2プレゼーピオ要塞門




中世の要塞砲が川に向けられている。
砲身の下方に見えるのはベル・オ・ペーゾ市場
ベレーンの旧市街2プレゼーピオ要塞2大砲





ベレーンの旧市街2プレゼーピオ要塞3大砲



砲台のあるところから門を見る
ベレーンの旧市街2プレゼーピオ要塞4大砲




エスタソン・ダス・ドッカス(Estação das Docas)


エスタソン・ダス・ドッカスに置いてあるオブジェ
どうやら17世紀ころに使われた蒸気機関のようです。
エスタソン2


ベレーン観光の目玉はベルオペーゾ市場とか要塞とかたくさんありますが、夜になったら是非行ってみたいのがドッカス(Docas)です。ここは、昔はベレーンの港の倉庫だったものを改造してモダンな観光&グルメポイントにしたもので、洒落たレストランやバー、みやげ物店などがあり、夕方ともなると涼を求める市民やツーリストが集まり、川岸にそっておかれたテーブルでおいしい地元ビールや郷土料理を味わい、話の花を咲かせます。



エスタソン1


エスタソン・デ・ドッカスは、元ベレーン港の倉庫だったものをベレーン市が2000年にグルメ&カルチャーセンターみたいな多目的ホールに改造、そこにテナント方式でさまざまなお店やレストランなどが開店したものです。

夕暮れのエスタソン(写真はサイトから)
ドッカスステーション2



ドッカスの内部には日本料理、イタリア料理、郷土料理などのレストランが5、6軒あり、熱帯フルーツを原料にしたアイスクリームを売る店もあり、若い人には大人気♪ また、生ビール店もあり、ガラス越しに生ビール製造工程が見れ、ここは当然ながらビール党のポイントとなっています。


エスタソンの内部。(写真はサイトから)
ドッカスステーション


次回はベレーンの郷土料理です。
(冒頭に載せた料理の話など…)
usagi_wave.jpg
今日もご訪問有難うございます
lobo.gif

usagi_wave.jpg

あしあと(32)  コメント(8) 
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コメント 8

Baldhead1010

外国へ行ってみたいですが、暑いのも湿度が高いのも苦手です(◞‸◟)
by Baldhead1010 (2019-02-27 04:30) 

johncomeback

拙ブログへのコメントありがとうございます。
ブラジルに牡蠣は無いんでしょうか?

ブラジルはやはり桁違いに大きな国なんですね(^^)
by johncomeback (2019-02-27 11:29) 

kuwachan

ブラジルには各地方に日系人の方がお住まいなのです。
どこまでいってもブラジル国内ですね。日本では考えられません。
by kuwachan (2019-02-27 12:26) 

tsun

何から何まで日本とはスケールの大きさが違いますね。
ベレーンはいい感じのところですね。
by tsun (2019-02-27 13:04) 

横 濱男

マナウスは、以前勤めていた会社の工場があります。
チョイチョイ、出張者が行きましたね。
奥地の方も開発されちゃうと、地球規模の環境変化が気になります。
by 横 濱男 (2019-02-27 18:52) 

Loby

>Baldhead1010さん、私も苦手ですけど、仕事であれば好き嫌い
 言っていられません^^;
 今、住んでいるところは気候の温暖なところなので快適です^^

>johncomebackさん、ありますけど小粒だし、高いし、あまり手に入らないですね。それに新鮮な海鮮類って少ないから食中毒が怖いのでおいそれと 買って食べません^^;

>kuwachanさん、ブラジルは海外で最大の日系の人口をもつ国です。
 アマゾンあたりの奥地はいないでしょいうけど、ほかの町にはたいがい
 日系人がいますよ。

>tsunさん、日本の28倍の広さがあると言われていますから。
 スケールが違いますね。
 ベレーンも結構日系人多くて、暑さを除けばいいところです。

>横 濱男さん、マナウスはベレーンより暑いと聞きます。
 アマゾン地域では環境破壊が激しいです。
 このまま行くと数百年後にはどうなっているやら。
 人間のエゴは際限がないですね…



by Loby (2019-03-01 22:42) 

旅爺さん

日本ではアルミ製品が驚くほど沢山使われています。
そのアルミの多くはブラジルのアマゾン産なんですね。
イグアスの滝は見てきましたが直ぐ側がブラジルなのに行きませんでした。
by 旅爺さん (2019-03-02 06:19) 

トモミ

アマゾン地域の都市は、日本で紹介される機会はほとんどないのでいい勉強をさせていただきました。次号も楽しみに待っています!!

by トモミ (2019-03-02 13:54)