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技術大国神話の終り? [日記]

 技術大国・ニッポン。

それがどれほどスゴイかを列記すると...

 新幹線


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まず、最初は新幹線ですね。
時速200km以上(MAX300km/h)の高速鉄道を、通勤電車並みの間隔(3~5分)で運行させているのは日本だけ。

フランス(TGV)やスペイン(AVE)の高速鉄道は時速300キロ出ますが、1時間に一本だけという”特別列車”のようです。こんな過密なダイヤで安全に運行させているのは日本だけです。
また、新幹線は1964年の運行開始以来、50年以上にわたって人身事故ゼロという記録ももっており、これも世界的に誇れるものです。
 ちなみに、外国の高速鉄道における事故は、予想するより多くの回数発生しており、参考までに挙げてみると、1998年にドイツのエシェデで列車脱線事故が発生し、高速列車が脱線、道路橋に衝突し101人が死亡する事故が起こっているし、フランスのTGVは、2007年12月にフランスアイン県のトシア郡で、踏切上で止まっていたトラックと衝突事故を起こし、前方数両が脱線。トラック運転手は死亡、TGVも機関士が重傷、乗客35名も負傷しています。


 中国の高速鉄道では、2011年7月に温州市で追突事故で多数(50名とも100名とも言われるが詳細は不明)の犠牲者が出ており、ICE(ヨーロッパ高速鉄道)では、2015年11月にドイツのニーダーザクセン州エシェデで発生した脱線事故で101人が死亡する大事故が起こっている。2015年11月にはフランスのエクベルスハイムで試験運転中だった高速鉄道TGVの車両が脱線し、10人が死亡、37人が負傷する事故が発生している。さらに米国でも2017年12月に、アムトラックの列車が脱線・転落し、3人の死亡と72人の重軽傷者が出ている。


参考までに、あの東日本大震災でも、JR東日本が運行する新幹線は一台も脱線事故を起こしていません。負傷者もゼロです。その理由は、JR東日本は、東北新幹線の沿線や太平洋沿岸に地震計を設置し、地震の揺れをいち早く検知して列車を減速させる「地震動早期検知警報システム」を設置していたためで、同システムのおかげで、最初の揺れの9秒前、そして最も大きい揺れが起きる1分10秒前に非常ブレーキをかけて適切に減速・停止できたからです。



インド高速鉄道想像図
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新幹線の技術力、安全性は海外でも注目を浴び、2007年に台湾高速鉄道に導入されました。
残念ながらインドネシア高速鉄道計画には中国に出し抜かれましたが、インドでは正式に新幹線の導入を決めています。


 世界初海底鉄道トンネル「関門トンネル」(1942年完成)

本格的に国産シールドマシンが使用(成功)された初めての工事で、トンネルの距離は比較的短い(全長3.6Km)ものの、土木工事の成功による確信は建設業界に大きな進歩と貢献をもたらした。


 高速エレベーター

超高層ビルは日本なしでは考えられないと言われるほど、日本メーカー(三菱電機、日立、東芝)の高速エレベーター技術は世界トップ。

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 宇宙科学技術

   H2Aロケット 打ち上げ成功率世界1位!。H-IIAロケットが25回、H-IIBロケットが5回(2017年6月時点)。


   GPS衛星みちびき GPS誤差数センチを実現した世界最先端の準天頂衛星。2010年9月、第1号機がH-2Aロケットで打ち上げられた。2023年までには「みちびき」7機体制で精度99.8%を目標としている。


   無人輸送船こうのとり 無人輸送船こうのとりは、2009年9月に技術実証機が打ち上げ成功&ISSに無事ドッキング、物質を輸送。以後、2016年12月9日打ち上げ&物質輸送成功のこうのとり6号にいたるまで、全機無事にミッションを成功させている。ちなみに、ISSへの物資補給機 世界で失敗ゼロは日本だけ。こうのとりの物質積載量は6トンと高いが、コスト削減のため、回収機能付加型無尽輸送船が計画段階にある。



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 一眼レフカメラ 

日本一眼レフメーカーの世界におけるシェア率99パーセントという圧倒的なもの。他の追従を許さない牙城です。一眼レフの技術は、ミサイルや宇宙ロケット・人工衛星を打ち上げる技術をもっているだけでは無理。耐久性が求められる最先端技術(TTL露出計、自動露出、オートフォーカスなど)が詰め込まれた精密機械の製造ができるのは日本のメーカーだけということ。 ちなみにレンズの生産技術も世界最高レベルです。

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 水濾過技術 

世界の水不足を解消する日本の「逆浸透膜技術」。海水を飲料水にするだけでなく、細菌・ウィルスまで徹底的に濾過する技術を日本のメーカーが開発。すでにサウジアラビアでは、三菱重工が設計・建設を請け負った、発電と海水淡水化を兼ねたプラントが2009年から稼働している。さらに、2011年には、東レがアルジェリアに建設した世界最大の海水淡水化プラントが稼働スタート。同プランとではは1日50万トン、約200万人分の生活用水を供給できる能力がある。



中東で稼働する日本の逆浸透膜方式海水ろ過プラント

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 炭素繊維 

炭素繊維。高い強度や軽さに加えて、熱や水、摩擦、引っ張る力にも強いため変形しにくく、耐久性や弾力性にすぐれている点も注目されている理由です。 とくに航空機分野では、2006年に「東レ」がアメリカのボーイング社と、最新の旅客機B787の開発のため、2021年までの16年間、炭素繊維を供給するという長期大型契約を締結し、世界中のメディアをにぎわせました。
 炭素繊維の実用化は、19世紀末にトーマス・エジソン(米国)が発明した電球に始まる。エジソンの電球のフィラメントに使われていたのが、木綿や竹を焼いてつくった炭素繊維だった。 しかし、当時の炭素繊維の強度が弱かったことや、タングステン・フィラメントの実用化で炭素繊維は忘れ去られていたが、1961年に大阪工業技術試験所(現・産業技術総合研究所)の進藤昭男氏が研究を重ねた結果、PAN系炭素繊維の基本原理を発見。
1970年代に入ってから、日本の企業が開発に乗り出し、米国の大手化学会社・デュポン社など、欧米企業との開発競争に競り勝ち、現在、世界シェアのおよそ70%を占めるまでに至っている。

B787では、主翼、胴体、尾翼など主要部分のほとんど全てが炭素繊維でつくられ軽量化が図られている

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 宇宙エレベーター

 宇宙エレベーター(軌道エレベーター)は大林組が建設構想を発表していて、2025年に建設を開始すれば2050年に完成するとされている。
軌道エレベータの着想自体は、それほど新しいものではなく、宇宙旅行の父コンスタンチン・ツィオルコフスキーが1895年に既に考えていた。しかし、エレベーター建設に使用されるケーブル強度と重量の問題のため、実用化へのメドが立つようになったのは20世紀末になってからで、1991年に極めて高い強度を持つカーボンナノチューブが発見されたことにより、実用化可能と言われるようになった。
2000年にはNASAの援助を受けた米民間企業がカーボンナノチューブを利用した宇宙エレベーターの研究を開始。
 日本でも2000年代以降、高純度・軽量なカーボンナノチューブの開発研究が進められてきており(産業技術総合研究所等)、非常に高品質なカーボンナノチューブの生成に成功している。 大林組の検討によれば、ペイロード70トンを積んだ総重量100トンのクライマーが昇れるケーブルを作るためには、長さ10万km、重さが7000トンのカーボンナノチューブのケーブルを作ることになる。その厚みは1.38mm、幅は最大の部分でも4.8cmという非常に薄いリボンのようなものになる。

上空36,000kmの静止軌道ステーションと宇宙太陽光発電パネル(大林組のサイトから)
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宇宙エレベーターの概念図
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これほどすばらしい、日本人なら誰でも誇りたくなる日本の技術ですが、最近、技術大国ニッポンの将来にかなり不安を覚えることが次々と明らかになっています。


新幹線「のぞみ」の台車に破断寸前の亀裂問題 去年12月に発生した、博多発東京行き新幹線「のぞみ」の台車に破断寸前の亀裂が見つかった問題。これは台車を製造(川崎重工業)した時に、鋼材を削り過ぎたことによる、強度不足(疲労破壊)が原因というもの。これは、川崎重工業が台車を製造した際、作業員が現場に張り出されたマニュアルを読まずに、現場責任者が「思い込み」で作業員に鋼材を削る指示を出していたという空いた口が塞がらない、ずさんな品質管理と安全意識の欠如です。ちなみに、基準の鋼板の厚みを満たさない台車は、ほかにJR東海分も含めて146台あるとのこと。Loby自身はブラジルに住んでいるので新幹線は当然利用はしませんが、肌寒くなる話です。

神戸製鋼所のアルミ部材などの品質データを改ざん事件 同社の工場が生産するアルミ製部材について、強度など顧客が求める品質基準を満たしていない製品を航空機関連メーカーや自動車メーカーなど約200社に供給していた事件。


三菱マテリアルの品質不正: 顧客の要求を満たさない製品の検査データの書き換えや一部検査の不実施などがあった。5社が出荷した問題製品の取引先は合計で約750社。同じく不正で批判された神戸製鋼所の525社を大きく上回った。

東レ子会社が品質データ8年間改ざん 社内で発覚から1年以上公表せず。タイヤ補強材などの検査データを改ざんしていた問題で、2008~16年7月までに合計149件におよぶデータ改ざんが行われていた。規格に達しない補強材を使ったタイヤを買った消費者はどうなるのでしょうね?

日産の「無資格検査問題 無資格者による検査は1979年から行われていたというから、悪質極まるというものです。日産車ファンはやり切れませんね。

杭打ちデータの改ざん 過去10年間の改ざんを公表済みの旭化成建材を除く正会員39社。過去5年の施工を中心に施主や元請け建設会社の要請があったものと、杭打ち工事会社の自主点検の合計約3万4千件を調べた結果、238件に改ざんがあった。マンションとかは一生モノ。地震耐久性とかが十分でない建物のマンションなんか購入した人は可哀想です。


  技術面でのトラブル例を挙げましたが、いずれも””が直接的に関与しています。

プロとしての意識・責任感が、最近、とくに若い世代にかなり欠如しているのを感じるのはLobyだけでしょうか 

もちろん、これは若い世代全体について言っているわけではなく、しっかりしたプロ意識・責任感をもっている若い人も多くいます。
でも、先に挙げた新幹線の問題にしても、ハード面だけではなく、運転士にもちょくちょく問題が発覚していますよね? 

運転中(駅停車中)にスマホを使ったり、上げ足で運転したりとか...  こんなこと、昔は見られなかったことです。

昔はちゃんと先輩が(厳しく)教えていたので、責任感をもって物事に当たっていた。それが、いつか、”あまり厳しく言うと、若い者(新入)はすぐ辞めるから...” ということで、「なあなあ」とか「まあまあ」とかで目をつぶってきたのではないでしょうか。
それと、やはり最近の若い人って、ほとんど小さい頃から”なんでもあたえられて育った世代”、いわゆる甘やかされ世代なんですよね。

そういう若い人が、成人になって入社すると、(みんながみんなそうではありませんが)上に挙げたような環境で、さらに”悪く教育され”、プロ意識・責任感を欠いたプロになるのだと思います。技術者・専門職の認識不足・無責任とかの淵源は、目をつぶって、頭をなでて来た先輩たちにもその一端があるのではないでしょうか。

可愛い子には旅をさせよ

これは、このブログを読まれる世代の人はご存知のことですが、”可愛い子には(親が旅費を払ってあげて楽しい)旅をさせよ”ということではありません。わが子に立派に育ってほしければ、いつまでも親元に置かずに、旅に出させる。そうすれば苦もをするが、それがすべて貴重な人生経験となり、自分の役に立つということです。

日本のたしかな将来のためには、今一度、”家庭教育”、”職場教育”というのを見直す必要があるのではないでしょうか。




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今日もご訪問有難うございます
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あしあと(33)  コメント(9) 
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コメント 9

こんちゃん

何も気にしないで新幹線に乗ってました。ゾッとする話ですね。
日産の問題は私の車が該当し再検査しました。
おっしゃる通りプロとしての自覚が足りないと思います。
by こんちゃん (2018-03-11 04:31) 

tsun

こういう不祥事もそうですが、国立大学研究機関への予算が削減されています。
研究論文数は減少の一途。
これからは、日本人のノーベル賞受賞者は出てこないかもしれませんね。
by tsun (2018-03-11 11:31) 

横 濱男

ホントですね。
データ改ざんも多く、コンプライアンスはお経ですね。
人の質が落ちているんでしょう。。
これからもっと悪くなるかも。。
by 横 濱男 (2018-03-11 19:21) 

kuwachan

次から次へと出る不祥事には日本人として愕然とします。
大事故が起こってからでは遅いです。
by kuwachan (2018-03-11 23:04) 

SIBA-dog

まさにその通りです。日本人として情けないです。ものつくりは
中小企業が支えているのですからね。大企業の驕りは言語道断
ですよ。日本の為に教育見直しのご指摘有難いです。
by SIBA-dog (2018-03-14 14:41) 

Loby

>こんちゃんさん、まったくですよね。
 こんな調子で行ったら、いつか必ず大事故起こしますよ。

>tsunさん、そうらしいですね。町工場の名人的職人さんは年々減少。
 研究費は削減、若者教育はなってない...
 なんとも暗い技術大国日本の将来です。
 中国、インドなどにすぐ追いつかれてしまいますね。

>横 濱男さん、全体的に見て、どんどん悪くなっているようです。
 あと20年、30年経ったら、どんなに(悪く)なっていることやら...><

>kuwachanさん、最近の若い人はモラルが欠如している感じです。
 みんながみんなではありませんけど。
 そんな責任感の足りないプロが増えれば不祥事も大事故も起こります。

>SIBA-dogさん、海外でそういうことを知って唖然としています。
 昔いた、”職に誇りと自信を持っていた男たち”はいなくなってしまいましたね。日本を支えてきた中小企業もどんどん減るばかりだし。
 将来は真っ暗です。


by Loby (2018-03-14 22:23) 

johncomeback

僕は東北大学の研究所に勤務していますが、
技術大国・ニッポンが危うい状況だと感じています。
現在の研究現場では目先の成果を求められています。
長期的な視野で研究・開発しなければ大きな成果は
得られないのですが・・・近年の日本人が受賞した
ノーベル賞は20~30年前の研究です。これからは
日本人のノーベル賞は難しいと思われます。

by johncomeback (2018-03-14 22:58) 

ヨッシーパパ

電車の定刻での発着も日本の誇るべき所でした。
最近では、過密ダイヤのためか、発着の遅延が常態化しているようです。
by ヨッシーパパ (2018-03-15 19:15) 

Loby

>johncomebackさん、科学分野の一翼を担なっておられる、johncomebackさんも、やはり危機感を感じておられるのですね。
 ノーベル賞も、やはり長年地道に積み上げた研究の結果ですものね。
 今後は、中国やインドなどに賞を持っていかれそうです。

>ヨッシーパパさん、日本の電車のダイヤの正確さは定評ありますね。
 日本人は、いつからか時間にたいへん厳しくなりましたが、
 これからは、そうキチキチと(秒単位で)時間を守らなくても、
 もっと大らかなスタイルでやっていく時代ではないか、と思いますけど、
 長年慣れた習慣を変えるのはこんなんですよね。



by Loby (2018-03-15 21:25)